4月1日(曇り時々雨) 5時起床
昨夜の出来事で、早朝からTさんのテンションは高い。
TさんのおかげでUFOに会えた事に皆、感謝している。
さて今日は僕は別格4番を目指す。
朝食や、パッキングを済ませて6時半出立。
「お気をつけて」
一人ずつバスを後にした。
お遍路もできるエイリアンとの別れを惜しむ間もなく、歩き始めてすぐに
昨日の薬王寺前を通過する。
美しく咲き乱れ散る薬王寺の桜と太平洋の海風は、僕たちお遍路さんへの応援歌
にも聞こえた。
別格4番鯖大師本坊。約20キロ。
「6時間だな」
いよいよ太平洋の海沿いに出てきた。
休憩を取りながら、距離の計算と今日の最終地点の計算を立てる。
国道沿いの歩きは、車の通過に気を使う。
トラックなど大型車はとても怖い。
何人かのお遍路さんとも、抜いたり、抜かれたりしながら
ちょうどお昼過ぎに到着。
ここ鯖大師は今、お念珠の親玉を扱う順番になっていた。
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お念珠にするお珠は、別格20霊場でそれぞれ扱い、各お寺の名前が入った
お珠を20個集めて繋げ、いわゆる数珠に作成するのである
その数珠の中央に弘法大師の絵が入った親玉を配置するのであるが、
親玉を扱う期間は3年と決まっている。
20霊場あるので、単純に計算しても60年周期だ。
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鯖大師とご縁があったということになる。
お珠300円、親玉500円、すずり1,500円。写経用の
小さくて可愛いすずりも購入。
「あー2300円もお金を使ってしまった」
こ鯖大師本坊は、本堂の横に何やら別館が続いている。
納経を済ませ、気になった別館に入って行った。
そこには、88ヶ所霊場すべての観音さまや菩薩さまが飾ってあり、
足元には各お寺の土が埋めてあった。
縁起ものだと思いそこを順番に歩いてみる。
その距離数十メートル。圧巻だ。 |
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何だか、もうお遍路で歩き回らなくていいではないか。
何て事を考えて、くすりとしてしまう。
さあ行こう。次なる目標24番札所最御崎寺だ。
いよいよこれから遠々と続く海沿いを歩く修行のお出ましだ。
ここから室戸御崎まで60キロ、室戸から高知桂浜まで100キロそして、
桂浜から足摺岬まで175キロ、合計約335キロ、それ以外にも |
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お寺巡りの距離がかさむ。
気の遠くなる思いに、先のことなど考えないことにした。
24番札所までも、所詮今日の事にはならないので、どこで
寝ぐらを確保するかそのことが先決だ!
しかし、歩いてみないとどこまで進めるか分からない。
山登りは苦手だが、平坦な道なら得意なはずだ。 |
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頑張ろう。
国道55号線は、トンネルがやたら多い。
実はトンネルは歩いてみて初めて分かったが、車道とは別に歩道があるところが
少ない。薄暗いトンネル内では懐中電灯で、車に自分の存在を知らさないと
引っ掛けられる恐れがある。
トラックやダンプが後ろから来た時、その騒音の凄さですぐに分かるため、
立ち止まりやり過ごすことが多いが、 |
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最近の高級車は騒音が少ない為、ハッとさせられる。
午後5時頃海部町に着いた。
しかし、ここまで歩いてどこにも野宿できそうな場所が見つからないのだ。
「困ったぞ。」日没まで時間がない。
だけど今日は、ここまで30キロ近く歩いている。限界に近く、足が鉛のように重い。
屋根がついているバス亭で休息。
甘いコーヒーで身体に糖分を与える。
「ちょっとだけ横になろう」
・・・これが失敗だった。
目を閉じた瞬間に眠りに落ちてしまったのだ。
気がつくと、7時半である。1時間半も寝ていたのだ。
慌てて、どうしようか考える。
ここで泊まろうか。しかしここは車が頻繁に往復し、海部駅の斜め前
なので、人通りも多い。浮浪者に間違われるのがおちだ。
資料で6キロ先の宍喰町に、遍路小屋があることを確認。
あと1時間半歩く事に決めた。
海沿いの国道には、外灯が無い。
懐中電灯を2つ取り出し、両手に持つ。
後ろから来た車に引っ掛けられないようにと、反対車線側を歩く。
山側である。真っ暗な国道は、車の往来があったほうが気分的に嬉しい。
「これはえらい事になった」
ものすごく怖い。こんなときに霊感?が冴えるからだ。
山から沢山の霊に見られている。全身の毛が奮い立つ。
「やばい。寒くなってきた」
後ろにも沢山、霊がついてきているではないか。
「うおっー!お大師さま。たすけて;」
そうすると、お大師さまが沢山の霊に話諭した。
「この旅人に手出し無用。手出しせず、無事遍路小屋まで見届けるなら
私があなた達を成仏させてあげよう」
と言ったのである。これホントの話。
「ありがとうございます。お大師さま」
しかし、霊が退散したわけでは無くついてくる。無数にいる。
そんな時、後ろから車のエンジン音が聞こえた。
近ずいて来た車は2台。
ここで大変危ない目にあったのだ。
僕は反対車線を歩いてるから、大丈夫とたかをくくっていた。
しかし、1台のワゴン車が前の車に追い越しをかけていたのである。
ということは、猛スピードで反対車線に飛び出していることになる。
僕はそうとも知らず前だけを見て、必死に歩いていた。
そして、僕の金剛杖が側溝のふたの穴にずっぽりと
入ったのである。慌てて立ち止まった瞬間にワゴン車が
僕の身体の10センチ横を通りぬけていったのである。
たぶんワゴン車は僕の存在に気がついていなかった。
・・・もし杖が穴に入っていなかったら。
そう思うと「お大師さま」の存在を?
不思議が、信じる気持ちが強くなった。
1時間半でようやく遍路小屋「6」に到着。時間はもう9時を回っていた。
民家のすぐ横だが、遍路小屋だと安心できる。
遍路小屋はなぜか、結界が張られている感覚。目の前にお墓があるが
全く怖くない。
中二階様式でできているこの小屋の階段を登る。
20番鶴林寺前に野宿した小屋と同じで、壁が上までないタイプだ。
しかも天気予報で明日は雨だ。雨が振り込む恐れが
ある為、今日は小屋の中にテントを張ることにした。
夕食は、非常食用の缶詰とベビースターラーメン2袋。
時間は10時なのですぐに就寝。
本日 34キロ
別格4番 鯖大師本坊(さばたいしほんぼう) ご詠歌
かげだにも 我名をしれよ 一つ松 古今来世を すくひ導く
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